検便を行い、腸に潜んだ食中毒を引き起こす
微生物を見つけ出します。
微生物を見つけ出します。

検査の種類
当検査所では、食中毒などの問題を未然に防ぐため、 最新のコンピューターシステムを導入し、資格を持つスタッフが、ふん便検査を行っています。
ふん便検査
検査で分かる食中毒菌の種類
- 菌名
- 検査結果までの日数
- 病状など
- 赤痢菌
- 3〜4日
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経口感染する急性腸炎です。感染力が非常に強く、手指や食品についた僅かな菌で感染します。
潜伏時間は1~5日(多くは3日以内)で、大腸炎(粘膜の出血性化膿炎)、発熱,下痢,おう吐、腹痛を伴うしぶり腹、膿・粘血便等の症状があります。
- サルモネラ
(腸チフス、パラチフス含む) - 3〜4日
-
サルモネラの潜伏期間は5〜72時間、腹痛、発熱、水溶性下痢が主な症状ですが、チフスは潜伏期間が2週間前後と長く、症状も高熱以外の特徴的な症状がなく、診断が難しい場合もあります。主な感染源:サルモネラは鶏卵や食肉、チフス・パラチフスはカキ等の貝類やサラダ等
- 病原性大腸菌
(O157、O111、O26
などの出血性大腸菌) - 3〜5日
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潜伏期間は3〜5日で、激しい腹痛から始まり、水様下痢を経て下血が見られます。また、溶血性尿毒症(HUS)や、脳障害を併発することがあります。重症の場合は死亡します。主な感染源:食肉からの二次汚染により、あらゆる食品が原因となる可能性があります。特に集団発生例では、給食や飲用水によるものが多く見られます。
- コレラ菌
- 3〜5日
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潜伏時間は数時間~5日。突然下痢を起こして発病し、下痢に続いておう吐を起こします。重症化する場合もあるので注意が必要です主な感染源:感染者の便や嘔吐物によって排出され、また、排泄物で汚染された飲料水や食品を介して口から体の中に入ります(経口感染)。
- 腸炎ビブリオ
- 2〜3日
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潜伏時間は約10時間〜24時間(短い場合で2、3時間)で、激しい腹痛、下痢などが主症状です。発熱、はき気、おう吐を起こす人もいます。主な感染源:魚介類の刺身やすし類が代表的ですが、野菜の一夜漬けも多く報告されています。
- 大腸菌ベロトキシン
- 3〜5日
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出血性大腸菌の排出する毒素のことです。
- カンピロバクター
- 3〜4日
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潜伏時間は、2~7日と潜伏期間が長いのが特徴です。腹痛、下痢、発熱が主症状で、筋肉痛や倦怠感などの初期症状があり、その後下痢症状が現れます。下痢は1日10回以上に及び、1~3日続きます。主な感染源:生肉や加熱不十分動物の糞による二次汚染。食肉(特に鶏肉)やサラダ、飲料水など。
- 黄色ブドウ球菌
- 3〜4日
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潜伏時間は1~5時間(平均約3時間)で、はき気、おう吐、腹痛が主症状です。下痢をともなうこともあり、一般に高い熱はでません。主な感染源:あらゆる食品が原因食となり得ますが、穀類やその加工食品による食中毒が非常に多く、にぎりめしがその4割を占めています。
- セレウス菌
- 2〜3日
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この菌は下痢型と嘔吐型の2種類が存在します。下痢型は熱に弱いが、嘔吐型は126℃/90分でも安定しているので注意が必要です。主な感染源:米や小麦を原料とする次のようなものが原因となりやすい。チャーハン、ピラフ、オムライス、スパゲティー等
- エルシニア エンテロコリチカ
- 3〜4日
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潜伏期間は、2~5日間。腹痛(特に右下腹部痛)、発熱(38℃以上)、下痢が主な症状。主な感染源:豚・犬・猫等の腸管にいる自然菌。動物の糞などからの二次汚染よりに食肉や飲料水などで感染する。
- 糞便ノロウイルス
(リアルタイム PCR法、抗原キット法) - 当日
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冬季を中心に、年間を通して胃腸炎を起こします。潜伏時間は1〜2日で、下痢、吐き気、腹痛、発熱(38℃以下)が主症状です。通常3日以内で回復します。感染しても全員が発症するわけではなく、発症しても風邪のような症状で済む人もいます。主な感染源:ノロウイルスに汚染された水やカキを含む二枚貝などの食品。感染者の吐瀉物や便で二次感染を起こすこともあり、注意が必要です。

検査の流れ


主な取引先
官公庁、学校、宿泊施設、飲食店、食品製造・加工施設、大手スーパー、病院、水道・専用水道事業者、浴場・プール施設 など